コラート滞在記


はじめに

私は、一人のアジアとゴルフをこよなく愛するものです。あるとき年末休暇にどこに行こうかと悩んでいたとき、関口さんのホームページ「コラートマガジン」を拝見し、夫婦でコラート行きを決めました。
私にとって、インターネットを使って取引をするのは、これが初めてのことでありホテルなどの代金を送金する際には、多少悩みました。しかし、それまでの誠実なメールのやりとりとあまりにも良心的な価格に大丈夫と思い送金いたしました。それでも、バンコクの空港に私のネームボードをもった方が迎えに来てくださったのを発見したときは正直、ほっとしました。
それでは、私たちの昨年の12月18日から18日間のコラートの滞在記を。
1. クランプラザ

12月18日にバンコクに到着した我々夫婦は、そのままコラートまで車で送っていただきました。道中、迎えにきてくださったジョンさんが、本当に流暢な英語で話し掛けてくださいました。タイ人に見えるこの人がなぜこんなに上手に英語を話すのか不思議でした。
コラートについた私たちは、シマタニホテルにチェックインし、関口さんと初めてお会いしました。そして、今後の滞在中の予定などを、タイ料理を食べながらお話しました。
翌日は、折角コラートまで来ているのですから、ピマーイ遺跡見物に行かなくてはなりません。そんなものに興味の全くない夫婦ですが、ジョンさんの案内で博物館から遺跡と巡りました。ジョンさんの英語での解説の10分の1も理解しできなかったと思うのですが、なかなか感動的な遺跡でした。

クランプラザ最上階にて
20日は、1日コラートの街をぶらぶらしました。コラートマガジンのコピーを頼りにショッピングや美味しいものを楽しみました。コラート一番のショッピングセンターといえばクランプラザです。ご存知の方も多いようにタイはパンツ大国でもあり、タイに旅行の度にパンツ(下着)を買い求める私は、当然コラートのクランプラザでも買いました。すると、売り場のおねえさんがタイ語でクランプラザカードを作れば10%割引になると教えてくださったのです。なんと親切なのでしょう。早速、カウンターへ行って30bahtほど払いカードを作りました。この割引を生かそうと、これからの長い滞在を考えて、水着やカセット、異常気象で少し寒かったためトレーナー類も買い求めました。
当初の我々の予定では、もうコラートに戻らないので、クランプラザカードの元をその日のうちに取っておく必要があったのです。
2. ナヲ、パークチョン
さて、いよいよ21日はパークチョンへ出発です。我々夫婦は下手なくせにゴルフ好きで、パークチョンを楽しみにしていました。パークチョンでは10日ほど滞在して(1月1日にチェックアウト)、じっくり周辺のゴルフ場を回ろうという計画でした。97年の年末にはホアヒン・チャアムでゴルフ三昧を経験し、味をしめたのでした。
ところが、着いてみると寒いのです。ホアヒン・チャアムより涼しく、乾燥していてゴルフには申し分ないはずだったのですが、とても寒いのです。異常気象らしくタイ人も「ナヲ、ナヲ」(寒い,寒い)と凍えてました。

ミッションヒルズ ゴルフコース
それでも東京より暖かいもんだよ、と何とか2ラウンドはしました。フレンドシップメドウズとミッションヒルズでがんばりました。ここで熱心なコラートマガジン読者に教えて差し上げますが、コラートマガジンにも誤りがあります。フレンドシップメドウズとミッションヒルズが地図上で逆になっているのでした。パークチョン一番のランドマークホテルから一番近いはずのミッションヒルズに行こうと車を何とか(本当に苦労しました)手配したのですが、前日のフレンドシップメドウズより時間がかかるのです。おかしいなと思い運転手にコラートマガジンの地図を見せると逆になってることが分かりました。関口さん、早く直してください。
兎にも角にも、寒くて、他のプレーヤーもほとんどいないパークチョンでのラウンドは、とても厳しいものでした。また、ホテルに戻ってもコラートと異なり田舎のパークチョンにはトゥクトゥクタクシーもクランプラザもありません。フランス料理屋どころか、寒くてうろうろ街まで出て行く気にもなれません。部屋の窓の外は、夏なら気持ちよさそうな高原リゾートな景色、屋外プール。ここでクリスマスやミレニアムカウントダウンを過ごすのかと思うと気が滅入ってきました。
そこで、夫婦で協議の上、コラートに逃げ帰ろうということになりました。
3. シマタニ、シマタニ

11泊の予定を1泊でなんとか、ランドマークホテルをチェックアウトさせてもらい、また愛するシマタニホテルにチェックインできたのは、全てジョンさんのおかげでした。関口さんから聞いたのですが、ジョンさんは長年ニューヨークにお住まいだったとか。タフネゴシエイターな彼は本当に誠実ですばらしい方です。
シマタニホテル(シーマーターニーと伸ばし気味に言うのが正しいようです)は、コラート市内からは少し離れていて、クランプラザまではトゥクトゥクタクシーで60bhtほどです。コラート一番だけあって、日曜日には1000人ほどは入れそうな大きな宴会場で、街の名士とおぼしき方々が集まる披露宴が繰り広げられます。
そんな街中のベンツが集まるような日の夕方に、スーパー「ビッグC」のビニール袋をさげた日本人がトゥクトゥクでホテルに乗り付けるのは結構目立ちます。ニューSクラスの後部座席からよっこらしょとおりてくる野村サッチーやデビ婦人みたいなマダム達にじろじろされるので、「ビッグC」に行くときもジャケットと襟つきシャツで行くべきです(トゥクトゥクだと寒くて、つい厚着してしまうだけですが、口元にあてるハンカチなどは忘れずに)。
異常気象のせいでシマタニの温水シャワーも出にくくなってしまい、2,3日苦労しました。我々がゴルフ場で散々な目にあってやっとの思いでシマタニにたどり着き、「さぁ、シャワーでもあびてシン・ビールでも」と蛇口をひねる時間帯が特にいけません。3時から4時ごろでしょうか。しつこく関係各セクションに電話すると、エンジニアと称する人が部屋を訪れ神妙な顔で温水のほうの蛇口をひねって温度を確かめますが、そのくらいで熱くははならないのです。そこで、本当は宿泊者でも一人1日100baht取られるホテル内のサウナ付き高級スポーツクラブ、シマタニフィットネスクラブを使わせるよう要求しました。そのころにはジョンさんの影響もあり、聞き分けの良い日本人気質をすっかり忘れた二人はずうずうしくも二日連続で使いました。もちろん部屋でお湯の出る日は、二回ほどきちんとお金を払って利用しました。屋外プール(結局寒くて一度も水着は使いませんでした)、マシンジムなどもそろっていて、なによりすいてて気持ち良かったです。
タイマッサージが大好きな方も多いでしょう。あのマッタリ感と爽快感は忘れられませんね。シマタニにもマッサージ屋さんが地下にあります。程よく清潔な店内では、一人2時間280bahtでタイマッサージが受けることができます。ナヲ(寒い)日が続き、連日のゴルフでガチガチの身体を揉んでもらうと本当に気持ちいいもんです。

シマタニホテル
長い期間同じホテルにいると食事に飽きるものです。タイのホテルは大抵朝食付きになってますから、ケチな私達はもちろん毎朝シマタニブッフェでした。ところが、なかなか美味しくて、またタイ、中華風、日本食、パン食といろいろあってなかなか飽きません。帰国後、毎朝同じようなものばかりを自分で用意しているとシマタニが思い出されます。夕食も同様にバラエティに富んでいて、リーズナブルなメニューでした。
結局、最初の3泊と後半10泊したシマタニは、本当にすばらしいホテルでした。
4. リー・マー

さて、ゴルフ場の話にしましょう。 パークチョンでプレイした2つのゴルフ場はそれぞれ面白かったです。フレンドシップメドウズは本当にフレンドシップで、寒いのにもかかわらず地元の人達でわいわいしてました。ミッションヒルズはさすがにジャックニクラウス設計だけあって面白い(難しい)のですが、少し遠く高いので地元のプレーヤーはいませんでした。

Voyage ゴルフコース
コラートに戻ってきてしまった私達は、当初の予定を変更しコラート近郊のゴルフ場に行くことにしました。まずはルークスです。ここはシマタニから車で30分ほどで、ほぼ平坦な敷地にのんびりと広がっています。地元のプレーヤーや日本人駐在員も多く平日でも賑わっています。ここで3日間連続でプレイしているとジョンさんが次のコースを薦めてくれました。
ボィエィジ(Voyage)パノラマは、コラートから車でぶっ飛ばすこと45分ほどのリゾートエリアにあります。高低差もあり、ホールごとにいろいろな表情があり飽きさせません。
どちらのコースもカートが使えます。また、ドライビングレンジ、レストランも完備です。レストランはどちらも美味しいです。年末が近づくにつれて、いつもの気温にもどってきたのでラウンド後のバーミーにシン・ビァが美味しかったこと。
キャデイさんはつけなくても良いのでしょうが、大抵一人づつ付けます。また、英語も日本語もほぼ通じませんのでタイ語のレッスンにもなります。ウォーターハザートがあると「ナァン」と言って教えてくれます。ナイッショッは「リー・マー」(たいへん綺麗に打てました、くらいの意味だと思います)です。キャディフィーの他にチップを渡すのもタイゴルフの常識ですが、ある時100bht札と間違えて500bht札を渡してしまったのです。やさしいそのキャディさんは僕に返してくれました。僕も慌ててすぐ受取ってしまったのですが、少しはその誠実さに追加でチップをあげるべきでしたね。キャディさんにあげて喜ばれるものの一つにマーカーがあります。日本のコースでは無料でもらえるプラスティックのあれです。ラウンド後に間違えて、と言うより悪気もなしにキャディさんが持っていた彼女のマーカーを返さずに帰ろうとすると「返せ」と言われます。余計にもっていって、じゃんじゃんあげましょう。
また、コラートでは特殊なルールがあって、一つの組に5人も6人もいてワイワイやってます。一度、なかなか前の組がグリーンを空けないので数えてみたら7人でした。パー3で追いついて先にやらせてもらうことになり、プレーヤーとそのキャディ合わせて14人に見つめられてティショットを打つのは緊張しましたね。私はバンカーからボギー、家内はナイスアプローチでパーでした。女性はギャラリーに強いものです。パスの仕方にも大胆なものがあって、1、2、3番とまわって4番で大勢の組に追いつくとキャディが7番に行こうと言います。先に7番以降をやってから、飛ばしたホールに戻ります。「コース設計者の意図を云々」と堅いことを考えなければこの「飛ばし」はなかなか気の利いたやり方ですが、このためにもカートを使ったほうが賢明です。2ラウンド分の距離を歩くことになりかねないからです。
コラートでのゴルフは7ラウンドしましたが、安いプレイ代といい、カラッとした気候といい、コースといい私達にとっては申し分のないものでした。


5. サンキュー、ジョン


レストランにて
コラートでの滞在最後の夜、1999年最後の夜は再度関口さんと今度はジョンさんもいっしょに夕食を楽しみました。大変美味しいタイ料理だったのですが、最後に支払をする際に請求書にジョンさんがクレームをつけました。不当に高いものだったらしく、とても怒っていました。バンコクのホテルでのチェックインでもレイトチェックアウトの予約がうまく通じてなかったらしく(先方のミス)、1時間近くもフロントでやりあってくれました。パークチョンのホテルのキャンセルの時にも、いろいろと取り計らっていただきました。
また、家内が耳に異常を訴えると病院を教えてくれ、症状をタイ語でメモしてくれました。バンコクへの途中には、タイ航空が経営しているデリに連れていってくれ、ニューヨーカーらしいお奨めのパイを教えてもらいました。空港内でもタイ航空のマークの入ったスナックで買えます。カレー入りのパイ、美味しいです。日本の皆様もタイからの帰国時に空港で時間があれば、是非お試しください。
とにかく彼のおかげで私達は楽しい滞在ができました。彼のほうは、日本人二人のために大変なクリスマスからニューイヤーだったと思いますが、本当に感謝しております。
関口さんも、ご多忙のところお時間をつくっていただきありがとうございました。

また、コラートで再会できるのを楽しみにしております。
2000年1月16日
ダッファー野口


<さいごにコラートマガジンからのお礼>

野口ご夫妻様
この度は、私どものサービスをご利用して頂いただけでなく、旅行記の投稿も快くお引き受けくださり、本当にありがとうございました。実際にコラートをご旅行なさったお客様にご満足いただけて、スタッフ一同、心から喜んでおります。

それから、ご指摘のあったゴルフ場の場所は訂正しておきました。野口様、ご迷惑をお掛けいたしました。

コラートが世界的に有名になる日を夢見て、これからも頑張って行きたいと思います。^)^...

コラートをこよなく愛する、日本人のひとりより
        コラートマガジン  関口


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